ゲーム会社の社長である織田。会社のゲームの売上チェックをして肩を落としていく。そんな時、ガード下にて男に襲われる女性を発見。
背後から迫ってお尻にボールペンを突き刺していく。強姦男が悶絶する中、女性の手を引いて逃げる織田。
公園にて彼女を落ち着かせて警察に行くよう伝えていく。しかし、首を横にふる女性。織田は絶対に警察に行くべき理由を女性に伝えていく。すると女性は口をパクパクと動かしていく。
『もしかして君…話せないのか?』
場面転換。
喫茶店・裏林檎に顔を出していたのは織田であった。雪子から借りていた借金の返済に来ていたのだ。そして織田の隣には話せない女性の姿。
織田は会社の上り調子になっている事を明かしていく。蛇原と親しげに話す織田。会社好調の理由は隣の女性ではないかと探りを入れる雪子。
織田が明かす。
やはり会社好調の訳は声を出せない女性・鶴田まみ(以下、マミ)のおかげだと織田は説明する。
彼女は織田も絶賛する天才シナリオライターだったのだ。彼女にゲームシナリオを直してもらったら織田の会社は急成長を遂げていた。
その後、マミの言葉がでない理由を聞いていく雪子達。
失語症ではなく失声症だとマミは語る。精神的ショックによって声が出せない症状であった。
織田はそれでも彼女のライターとして能力をベタ褒め。雪子達から借りたお金をすぐに返せそうだと自信を覗かせていく。
ちなみに織田と蛇原は高校時代の友人同士であった事がやり取りから明かされる。
織田の会社。
マミに仕事の進捗を伺う織田。順調そうで笑顔になっていく。
そんな中、同じ部署の飯田と麻倉の二人はマミの事を良く思っていなかった。麻倉からマミに関する重要なデータを受け取る飯田。
『いつやめてやろうかと思ってたけど、この会社も大きくなりそうだなぁ…』
飯田と麻倉の二人が悪い顔を覗かせていく。
場面転換。
喫茶店で来週のゲームの打ち合わせを行う織田とマミ。店内にゴリゴリのヤクザが来店してくる。
ヤクザ達の話に耳を傾ける織田。
服役中に免許の更新をすると刑務所の住所が記される事を初めて知る。
ふとマミを見つめると体調が悪そうな表情。すぐに店内を出る。ここで解散となる二人。
そして2週間後。
織田のゲーム会社が配信したアプリが話題となって有料アプリランキング1位を獲得。
シナリオライターの女性が凄いと話題になる。同時に悪い噂もネット拡散されていく。
アプリが大ヒットした織田。
雪子達から借りていた三千万円を一括返済。織田は有名になった事の苦悩を明かしていく。所謂、有名税みたいなものだ。
すると雪子が口を開く。
『ひとつ約束してほしいの…彼女を守る約束…誓いを見せてほしいの』
雪子はリンゴを織田に差し出していく。リンゴの噂は知っていた織田。差し出されたリンゴは毒入りかと疑っていく。雪子は伝える。
毒は入ってないが今後の事について織田に忠告していく。過去を覗いたり、目先の事に囚われると地獄を見る事になると伝える雪子。
本気の態度の雪子を見て織田も覚悟を決める。
『物語が裏返らない事を祈るわ…あなたの未来のために』
場面転換。
会社で一人残業中の織田。帰る手前、ネットでマミのことについて検索してみる。すると彼女に関する黒い情報へ辿り着く。
すぐにマミの免許証に記されている住所を調べる織田。同時に喫茶店でヤクザが話していた事を思い出す。
マミの免許証の住所は東京拘置所だったのだ。
『人殺し…鶴田さんが?…殺人…』
背後からかばんを落とす音。オフィスにはマミが入ってきていた。ここで16話は終了。